ヴェルサイユの宮廷庭師

映画
10 /31 2015
アラン・リックマン監督の映画を観てきました。「ウインターゲスト」は2006年にみてます。この映画にも出てきたケイト・ウィンスレットさん主人公の宮廷ものなんて、観ないわけにはいきません(笑)ウインターゲストでもケイトさんは出演していたそうで、もう一回観てみようと思います。どんな役だったのだろう。

映画はアラン重視で観たので、アラン贔屓目です。フランスが舞台の映画なのにフランス語ではなく英語で話してるし、不自然なところがあるのですが、アランがルイ14世になり硬質な英語を語るところはとてもよかった。と思うのはアラン視点だからなのだろうなと、他にもセットや時代背景、物語のディテールなど、ん?って思う部分が多々あるのだけど、お芝居というか劇という観点でゆくと納得するかも。この時代に女流園芸家はいないのですが、膨大な敷地に庭を造った造園師たちがいて、その苦労を可視化してるかんじはありました。

奥ゆかしい恋愛と大胆な仕事、少し前にみた「暮れ逢い」を思い出したりしました。それから男と女の友情、これがいい。アランとケイトの友情による言葉のかけあいは、「いつか晴れた日に」を思い出しました。王と庭師との会話なんてありえないのに、さらっとなんとなく会話してしまうところがアランだなぁ。そして公の場での二人の会話は女性賛美につきました。しかし、なんというかこの場合の女性を敬愛するかんじがどこまでも英国的なかんじはある。そして映画として独特な個性があるのもアランの監督した映画らしいなぁって思った。そこが好きなのですが(笑)
広大な造園の世界を再現して、美しい映像を楽しめたのがよかった。
アランとケイトの会話は文字にして読んでみたいと思うほど美しかった。英語でも日本語でも。早くDVDほしいな。

ところで、最初の試験で真ん中の鉢を一つ移動させたのはどうして?日当たり?シンメトを崩すため?理由が気になった
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モーツァルト/歌劇『フィガロの結婚』 ~庭師は見た!~ 新演出

にっき
10 /24 2015
東京芸術劇場で野田氏演出のフィガロの結婚観てきました。新聞での評判があまりよくなくて、そうかぁて思って最初は行く気がなかったんですが、やっぱり気になって(笑)追加公演の22日に行ってみました。

オペラ自体がほとんど始めてで、以前部分を上野で聞いた思い出があるのだけど(2006年8月に行っています)楽しいうただなぁとそのクライマックスだけきいて想像していたので、今回全編を聴く事ができました。

しかしそこは野田さんの演出変わっていないわけがありません。席は3階の舞台に向かって右側RB C1番端っこの一番前でした。6000円という値段と思いっきり上からみてみたいという好奇心でこの席をとったのですが、舞台を上からみることができて面白かった。野田さんの舞台は穴が開いたり舞台上の装置が動いたりと什器も人も動くので、その動きがよく見えたので『こんな仕掛けだったのか。。。と』楽しんでみました。

オペラは日本語とイタリア語が混ざっていて最初聞きにくかったんだけど、パンフレットにもあるように異文化がまじりあった感じがでていて、面白かった。語感の違いや野田氏独特な言葉の言い回しもでてて面白かった。で、ふとそんなことを思いながら観ていて、”これ”がやりたかったんだろうなという感じをうけた。舞台での台詞まわしって音のつらなりで流れができるけど、オペラはもうそれが曲になっていて、それがいつも観ているNODAMAPの動きと合わさって新鮮なものにかんじられた。これをやってみたかったんだろうなって思った。そこには様々な要素が入れられるわけでそこに二種類の言語もあると。流れは聴き難いところもあったけど、それはこちらも向かっていかないといけない。次のオペラが観たくなる。たぶんこの次がある、そんなオペラでした。歌舞伎はみたことがないんだけど、他の分野でもこんな感じなのかなぁ野田氏の演出って、なんて他も気になったりした。

フィガロの結婚はややこしい恋の話で、物語はあまり好きな作品じゃないんだけど、最後のフィガ郎とスザ女の焼もちやかせ大会(?)が楽しかった。憎らしくてフィガ郎にわざと誤解させるような行動をとるスザ女と、俺に焼もちやいてるスザ女にわくわくしちゃうフィガ郎。どっちも好きだから、くだらないと思うような行動にでちゃう、その面白さが人間味を感じさせました。と単純に物語も楽しみました。

歌も迫力も楽しんだオペラでした。特に婚礼の演出はほんっと楽しくて美しくてよかった(上からみてるので舞台に上がってくる俳優さんの美しい姿がみれたのもよかった)。来年の舞台早くみたいです。

蔡國強展:帰去来

美術館・博物館
10 /17 2015
10月12日横浜美術館で行われている蔡國強展:帰去来を観てきました。夏新潟のビエンナーレに行く予定で、蔡國強さんの作品もあるので楽しみにしてたんですが、いけないまま夏が終わってしまい、がっくりしてるところにTVで紹介されているのを観て、その後この展覧会に行った友人によかったよと聞いていきたいなぁと思っていたけどきっと無理だろうなと思っていました。そうしたら夫がロナルドレーガンを見に行きたいから一緒に行こうといわれ、なかばしぶしぶ行ったものの、開場と同時に入場制限がかかり入れなくなり、あきらめきれない夫が観艦式から戻ってくる出雲を横浜大桟橋で迎えたいと言い出し、戻ってくるのは夕方だからそれまで君の行きたい場所があったら行ってもいいよということになり、横浜美術館に行くことになりました(なんだかすごい経緯です)。

たくさんの狼が連なって壁に突進している「壁撞き」しか知らずに鑑賞。まず最初の展示がびっくりしました。四季になぞらえて人間(性別は不明)二人がからみあっている四枚の絵。花札や鳥、植物とともに火薬で描かれていて、どんなふうに描いたんだろうねと夫と話しながら、次の開場にゆくと磁器やテラコッタに火薬で描いている。どちらも計算された配置とうまいぐあいに火薬の灰が乗っていることに気づきました。それからビデオを観て納得。エントランスの夜桜の製作過程のすごさに驚きました。このビデオで作者自身が責任という言葉を使っていたことが印象深かったです。責任をとらなくてはならない、今現代にこのことを意識している大人が(私も含めて)どれくらいいるんだろうなと思ったりしました。
「壁撞き」は狼がひたすら壁に向かって突進している展示、一体一体よく観ると表情が豊かで思わす笑ってしまいました。痛い!って思ってるのから、よし、がんばるぞ!って思ってるの、困ったなぁ、いやだなぁ、よしもういっちょ、とかなんとなくふらっとしてるのまで、そこには日常のありきたりなでも物事に対し逃げることをしないこっけいなまでに真摯な姿があるように思いました。
火薬(花火)は中国の行事を思い出す色や演出だった。観てみたくなる。ちょっとこの作品の製作を依頼した美術館もすごいなと思った。館内で火気を扱うの大変だったと思います。あと、火薬のにおいってどうだったんだろうとかも思った。観てみたいなぁ。

ここの常設展も戦後70年にまつわる展示を企画してて、今美術館は常設展が熱いのかも・・・と思ったりしました。
美術館前にあった噴水が芝生に変わる工事をしていました。もう少ししたらまた行ってみたいなぁ

MOMATコレクション 特集:藤田嗣治、全所蔵作品展示

美術館・博物館
10 /17 2015
先月「これからの美術館展」へ行って、近代美術館の常設展にすっかり魅了されてしまい、次回展示の藤田嗣治の展示をもっと見たくなり、昨日の隙間時間に行ってきました。
前回常設展で展示されていた戦争画の迫力とその情熱が忘れられず、先月から心のはしっこでずっと気になっていました。所蔵されているすべての作品をこのタイミングで観られてよかったです。
藤田さんの絵は図録やTVで何度も目にしていたんだけど、後半のパリで描かれたものしか観たことがなくて、あまり好きな画風ではなかったので進んでみることはありませんでした。2011年に行った藤子・F・不二雄ミュージアムで藤田さんの絵が一枚あって、絵を観たのが初めてでした。それは本物のオーラがあって、他の絵やイラストと一線を画していて、すごい絵だというのだけはわかっていたのですが、やはり後期の絵だったのでそれほど気にしていませんでした。
先月藤田さんの戦争画を観て、まったく違う画風で全力で描かれているのを観て、驚きもっと観たいとおもいました。
大きな絵が多く真珠湾、シンガポール、ガダルカナル、サイパンなど戦地での絵は人物を緻密に描いたすごい作品でした。この人はこんなふうに亡くなった人戦った人を観て(または詳細に想像して)描いたのだろうなと感じました。パリに移住し戻ってこなかった藤田さん。パリの風景の寂しい色合いに生涯胸のそこに流れていた感情を思いながら観た展覧会でした。

前回の常設と位置が微妙に変わっていて、それを見比べるのも面白かった。新しい美術館もいいけど、所蔵をしっかり守り問題をうったえかけつづける老舗の美術館もいいなぁと思った展示でした。近代美術館はまるなぁ

モネ展

美術館・博物館
10 /11 2015
東京都美術館で行われているモネ展に行ってきました。混んでいるだろうなぁと思っていたのですが、やっぱり混んでいた(笑)土曜日の昨日に行ってきたのだけど、四時前ぐらいで待ち時間20分でした。夫と二人で観てきました。
モネの絵ってどれだけ離れて観れるかがネックだと思っていたので、人が多いと離れてみられなくてちょっとつらかった。水面の様子や空の透明感はぐっと離れてみたときに輝くので、離れてみたいのです。二周したのですが二周目は五時過ぎで、かなり人が減ったのでよかった。夜遅い時間が狙い目かも。来館する客層も変化するようで、一周目は私語が多くてほんと困った。
一人が話し出すと連鎖してしまうんだよなぁ、どんどん雰囲気が変わってしまう。話している人のほとんどが女性で年齢も様々だった。彼氏にあったりと興奮してるのはわかるのだけど…恋する女性は盲目的だよね、いや覚えがあるから仕方ないよね(急にいいわけ)
やっぱり本物はよかったなぁ、日の出はもちろんだけど、風景画がこんなに面白いものなんて!!!っていうモネさんの気持ちが伝わってきます。並べてみると圧巻で、その中でもぐっとくるひときわ目にはいってくる風景とか色とかあって、楽しかった。晩年の白内障をわずらったときの作品の色とかたちとその向こうにあるものについて夫と語り合った。月末から展示が変わるのでまた行きたいなぁ。あの色の美しさと不思議な奥行きはなんど観てもいつまで観ても飽きることはありません。

わたしの土地から大地へ

まじめな本
10 /11 2015
わたしの土地から大地へ
わたしの土地から大地へIsabelle Francq

河出書房新社 2015-07-14
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Genesis
GenesisLelia Wanick Salgado

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映画みたので、この本も読んでみることにしました。最初訳が飛びすぎてうまく読めなくて挫折しかけた。ちょうど村上春樹の自伝的コラム本を読み終えた後だったので、なんだかひどい文章に思えてだめかもってなったけど、語られてる内容がすごくて、もうほとんど気合で読みました。とっぴな流れがでてくるたびにサルガトさんがなんとこのとき言ったのかを想像し、どう変換されたのを考えた。あとがきを読むとインタビュー録のような本の訳本であったことを知り、納得した。

映画を観てから読んでかった。なぜサルガトさんがあんな表情をしていたのかとか、記憶を語っていたときの様子を思い出しながら読みました。生い立ちから始まる世界観を知ることができた。正直サルガトさんの写真はきれいすぎだなぁと思っていたけど、どうしてこんな写真が撮れるのかわかった。そして報道写真をとっていたときのことなど、ひとつひとつが次の人生を豊かにしていることなどを知った。そして写真家という人としての立ち位置とプライドを感じた。光について、時間とさ写真の関係、人と物と生き物と地球との距離、考え、家族、様々なものについて語られていてますます彼が好きになりました。映画でも思ったけど、いい夫婦だなぁいいなんてもんじゃない、最高だなぁ。もちろん喧嘩も危機もあったってあるけど、互いを理解しあい真剣に真摯に生きてるのがすごいなぁ。離れていても確かな愛をはぐくむことができるんだと感じました。若くても生きていても陰日なたになり相手を守ることのできる愛が本当にあるんだなぁ。

シュナの旅

ファンタジー本
10 /11 2015
シュナの旅 (アニメージュ文庫 (B‐001))
シュナの旅 (アニメージュ文庫 (B‐001))宮崎 駿

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この間FMでこのドラマが放送されて気になって読み返してみました。これを始めて読んだのはナウシカのあたり、私が中学生のころだったと思います。物語として普通に何気なく(当時はナウシカの環境問題やオウムのほうが印象が強かった)読んでいました。
こう振り返って読んでみると、確かに「ゲド戦記」や「もののけ姫」の前段階要素がたくさんみられます。
ゲドーはこちらを観てから見たほうが納得したかも。原作とあまりに離れていたので、その根拠が知りたかった。
読んだ当時も思ったけど。宮崎氏の漫画を読んでると贅沢な気持ちになります。当時はアニメ-ジュにナウシカ連載してたんだよなぁ

職業としての小説家

村上春樹
10 /03 2015
職業としての小説家 (Switch library)
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下書き登録したまま放置してた。読み終わりましたよ、読みました。楽しかった。これからは村上主義でいこうと、そう決心した次第です(笑)
村上さんのところ
村上さんのところ村上 春樹 フジモトマサル

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賞にどうして興味がわかないのか、ちょっと考えればわかるでしょう読者のみなさん、という感じで書かれてる。こつこつ自分で考え考えしながら仕事を(生活を)してきた村上氏のもっともな自伝的コラム。そのひとつひとつに励まされるのは長年愛読書として親しんできたファンならではの感想なのではと思いました。あまり話してこなかった生い立ちや個人的なことまで明確に書かれていて、そうだったのかと作品が発表された当時を思ったりしました。小説の書き方から苦労まで、読むだけではわからないけれど知ることができてよかった。生きている間にこれが読めてよかったと思ってしまうあたり、時は流れたのだなぁと思ったりします。
いろいろ謎や疑問に思っていたところが明確になったのがよかったなぁ。個人的人生の格言もたくさんいただきました。
この後読んだザルガドさんのインタビュー本にもあったけど、職業として小説家だといえるのはプロに徹しているというとなんだよなぁ。かっこいい。

スペース・バンパイア

DVD
10 /03 2015
スペース・バンパイア [DVD]
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またまたお勧めホラーの鑑賞。これ1996年の作品…全然昔じゃないと思う自分が歳をかんじます。映画はよくできていると思った。セットとか今みてもちゃっちいかんじしがしない。女バンパイアのマチルダ・メイさんがやたら綺麗で裸でどきどきする映画です。
どうしてこんな映画を会社の人は私に薦めたのだろうかなもう。しかも女の人ってところがますます面白い。恐怖と快楽って近いものがあるのかなぁ、ホラーにお色気ってつきものなんだなと、今頃驚いています。
ストーリーも展開も一生懸命考えたんだなぁと思ってしまう。セットもよくみると同じ建物を使いまわしてるんだけど、壁を塗りなおすとかして一生懸命ごまかしてるそんなところばかり関心してしまいました。映像が綺麗だったので面白かった。
でもやっぱり理想の女性に男は弱いんですかね。男性が二人もいたのにあまり動いていなかったところとか考えると、性差をかんじてしまう。うーん、どっちがどっちというわけではないけど、このバンパイアは男性が地球を牛耳っていると思ったのかなとか考えるともんもんとするなぁ、時代だからなのだろうけど

月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き