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ゲド戦記 2 こわれた腕環

ファンタジー本
07 /14 2007
ゲド戦記 2 こわれた腕環ゲド戦記 2 こわれた腕環
アーシュラ・K. ル・グウィン Ursula K. Le Guin 清水 真砂子

岩波書店 2006-04-07
売り上げランキング : 4151

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二巻読み終えました。テナーが出てくる巻です。大巫女として育てられ、闇の洞窟を知りつくすテナー、洞窟でゲドに会い運命が変わってゆく。
ここには影ではなく闇として暗い部分、光と対峙するものの存在について語られている。読んでいて思ったんだけど、この闇の存在はアメリカ的なものなのかなと考えました。日本の闇とはちょっと違う、また一巻のでゲドが対峙したものとも違う土地との深いかかわり、それから女性としての”場”とのかかわりを感じます。

このテナーって子がどんどんゲドに魅かれてゆくのが分かる。感情が書かれてないけど、彼女はなかなか彼を殺そうとはしません。憎いとか、どんなふうに魔術を使うのか見せてみろ、とか言いながら、彼を生かしつつ会話を(または彼に会うことを)楽しみにしている。好きなのかなと思ったんですが、それほど強い情念というか女性的なものを感じないのが面白い。
むしろ、強く憎んだりするのは、自由になってからだというのもいいなぁと、言葉では説明できない解放が彼女をそうさせているのでしょう。

国から出て船の上で会話する二人のやりとりが好きです。運命を変えたゲドを憎みながら、ずっと一緒にいてくれないと拗ねたりする。それを青年ゲドは優しくきっぱりと諭すとことがいいです。テナーもゲドもとっても頭がよくて強い。じゃないとあんな会話はできないです。

ゲドの女性に対する形容の仕方がいい。一巻ではカラスノエンドウの妹を魚のようだといい、二巻ではテナーのことをランプに譬える。お世辞を言わない彼が女性をそんなふうに叙情的にとらえているところに、彼の中に潜む詩情を感じます。

この物語には人が本当に与えられた仕事の行方みたいなものを感じます。そのためには今自分が何をしたらいいのか、何を見てどう解釈すればいいのかを問い続けている物語に感じました。
”自由はそれを担おうとする者にとって実に重い荷物である”テナーにそれを感じさせる、そして泣く彼女をそのままに船を漕ぐゲドに作者の静かで確かな愛情を感じる巻でした。

出てこないんだけど、ゲドがオジオンの話をしたときに会いたくなった(笑)私もオジオンと一緒に一時でも暮らしてみたい。

テナーとゲドが船に乗っているところを描きたかったんだけど、時間がなくてテナーのイメージをちょっと描いてみた。
テナー

描いてみるとイメージからとおくなってしまいます(泣)
気丈な女の子というかんじ。
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き

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