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モンテ・クリスト伯〈5〉

現代小説
04 /07 2009
モンテ・クリスト伯〈5〉 (岩波文庫)
モンテ・クリスト伯〈5〉 (岩波文庫)Alexandre Dumas 山内 義雄

岩波書店 1956-08
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おすすめ平均 star
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風邪で寝込んでいる間に読みました。この巻から古本屋で昔の版を買って読んでいて、読みにくいのですが内容が面白くて読んでしまいます。装丁や読みやすさって大事だけどやっぱり読ませるのは内容なんだなぁなんて、そんなことを思ったりしつつ読書。

アルベールの親友フランツと婚約しているヴァランティーヌとマクシミリアンの関係が大きく変化する巻。ヴィルフォールのひととなりやダングラールの考え方が行動言葉に如実に出てきて、物語は俄然面白くなってきます。
驚いたのは暗殺されたフランツの父の過去の露呈の仕方。私は男ではないので父への感情、敵に対する気持ちは分からないのですが、フランツは辛い現実を知り場が急転する部分が面白かったです。

夏の舞踏会でのエルメスと伯爵の会話もすごいです。じゃこう葡萄を渡すエルメスとそれを捨てる伯爵の切ない断絶された絆の深さを感じました。こんなとき男の人はどんなことを思うんでしょう。

なによりこの本で面白いのはマクシミリアンとヴァランティーヌの恋です。秘密の恋を現実のものにしようと考え行動する二人の健気な愛情に羨ましくさえなりました(笑)。
二人が結ばれることを諦めてはいけないと必死に柵ごしに説得するマクシミリアンの呼びかけが美しいです。

それからエデの告白の場面も印象に残りました。父の死の場面を述懐するエデに何も知らないアルベールは残酷な興味心で聞き入ります。それを紙一重で互いをその相手と気付かせない伯爵の立ち振る舞いがかっこいい。

この巻では伯爵があまり出てはこず、(むしろ脇役に徹し、主要な役割を故意に避けてさえいます)パリの街を舞台に一癖も二癖もある人物達が都市を我が物顔で闊歩する様子が表されています。ヴィルフォールにしろ、ダングラールにしろ、カヴァルカンティー親子にしろ、伯爵よりも悪である人物を描きその個性とどの時代にもどこにもいる人間の本質が描かれているように感じました。
伯爵の復讐よりも、これから復讐される彼等の原罪を感じました。
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き

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