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人を殺すとはどういうことか

まじめな本
10 /17 2009
人を殺すとはどういうことか―長期LB級刑務所・殺人犯の告白
人を殺すとはどういうことか―長期LB級刑務所・殺人犯の告白
新潮社 2009-01
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おすすめ平均 star
star「人を殺す」人「はどういう」人「か」
star著者に対する評価で面白く読めるかどうかが分かれてしまう一冊
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書評を読んで読書。
長期B級(凶悪)犯罪者の刑務所の略がLB刑務所で、そこで服役中の二回の殺人をした服役囚が書いた本。
序文からも語彙の多さや巧みな文章の展開のさせかたから、頭のいい人なんだなと感じました。
なるべく冷静に距離を置いて書いたというその文章は全く親しみがもてず、正直読み進むのに何度も戸惑うものでした。

自分の罪を充分理解し反省していると紹介した上での生い立ちや育った環境の描写は、逆に薄ら寒いものに感じました。感情を伴わないように書いているのは分かるのですが、私はそこに殺人者としてのリアルな残虐性を感じ怖かった。

同じ無期懲役になった囚人を色々分析し罪の重さをどう感じているかをレポートしていますが、そのつぶさなる観察眼と冷静な分析をしている作者に嫌悪感を感じました。書いている本人も分かっているようすで、何度も『こんな私が言うのもおこがましいのですが』と書いている。その距離の埋め方がこちら側の人間として恐怖しました。
本を読んだ動機は、こういった溝というのは案外簡単に超えてしまうものなのでは感じていて、境界を見極めたいという気持ちでした。しかし読んでいて、明らかに理解できないくだりと、これはどこかで繋がっていると感じるくだりがあり、怖くなった。

私は同じ房に入りながらここまで観察する作者が一番怖かったです。
世の中には本当に何を考えているのか分からない人がいて、理解ができないまでも時間がかかる人がいます。この本を読んでその思いを新たにしました。

絶対の存在の父が死んだ時に、初めて自分が殺めた人の命の重さに気が付いたと述懐する作者の真の闇は深く感じる事はできませんでした。
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き

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