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ヒトラー-最期の12日間-

まじめな本
07 /15 2005

映画の原作本。ガンツが主演すると聞いて早速読みました。辛い場面が多くて、悶々としつつ読みすすみました。戦争の終結というのは負ける側にとってこんなに過酷で惨めなんだと改めて思いました。日本の敗戦の場面と重なる部分が多いと思ってしまうのは、戦争の悲惨さは同じということなのか、違うということなのかしみじみ考えてしまいました。ヒトラーの自殺前後の12日を資料と文章で綴っています。私が小さい頃はまだヒトラーのイメージが強くて黙殺されている部分があったように感じます。今こうやって彼の人間性にスポットが当てられるというのは、それだけ世界が平和になったとことなのだろうと考えます。
ヒトラーをかわいそうだとは思わない。でも、どうして彼だったのだろう、と、自殺前後の彼のとった行動や言った言葉を読んで思った。鮮やかな才能を戦争という人を殺す場面でしか発揮できなかった彼の人間性を考えました。
ヒトラーを産んだドイツという国についても考えました。

家族で自殺する場面が怖かった。食卓に家族全員で座り、中央に爆弾を置いて死んだり、六人の子供たちに睡眠薬を呑ませ眠らせた後、青酸カリを飲ます母。アンプルが足りなくて子供を浴槽で溺死させる親、こんな時代に絶対しちゃだめだと思いました。
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き