ニーチェの馬

映画
02 /23 2012
東中野の映画館でチラシ見て知り、行ってきました。馬というのとニーチェというのと白黒の映像が美しいので見てみたいと思ったので、監督をよく知らないのですがよかった。
ニーチェの馬
実は前半疲れててうつらうつらしちゃったんですが、最後がすごかった。久しぶりに映画観た!って感じた。
二時間半延々父と娘の貧しい生活が流れます。音は風とチェロ(でいいのかな)の音ばかりで、会話は殆どない。言葉を忘れちゃったんじゃないかと思うくらいこの二人は話さない。父は片腕が不自由で、娘がそれを手伝いながら生活している。ただ静かにひたすら生きている二人の家に来客は少なく、殆どが生活の営み(服を脱ぐとか着るとか水を汲みに行くとか、馬を小屋にしまうとか)だけ、カットのない無言の長いシーンを見ているうちに二人の生活の過酷さが身に迫ってくる。これはしんどいよなぁとかあれは重そうだなぁとか思い始める。
虫が鳴かなくなり、馬が餌を食べなくなって、井戸が枯れ、火がなくなり…と徐々に生活に危機がせまってくるのに、この二人は感情を荒げることなく叫ぶこともなく最後の日まで生きてゆく。
馬の綱を父が解くあたりで、これは何かの強烈な隠喩なのかも…と最初から分かっていたけど、言葉じゃなく感覚で理解したら馬や今まであったことが全部ひっくりかえってみえて(とらえて)きて、5・6日目は頭のなかがパニックになってしまった。最近こういった映画の見方をしていなかったのでこの感覚忘れてました。後悔…今更ながら自分の甘さに愕然としつつ、最後のカットのすごさにショックを受けました。娘の表情と時間の経過がすごい。
今夜じゃがいも茹でようと思ってます。

七時間半の「サタンタンゴ」が観てみたい。ねちゃうかな(汗)。でも茫洋とした映像の中の最後に来るものの大きさを考えると観てみたいと思う。
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き