ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

現代小説
03 /04 2012
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
ものすごくうるさくて、ありえないほど近いジョナサン・サフラン・フォア 近藤 隆文

NHK出版 2011-07-26
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図書館で去年10月に予約してやっときた本、映画公開始まってますね。ぶあつい本で、びっしり書いてあるのをさらさらという感じで急いで読んでしまいました。行間が変わったり文字の間があいたり写真が挿入されていたりと面白い演出がされています。次の人が待ってるしと返却を急ぎながら読んでしまったので、いつかもう一度ゆっくり手にしてみたいと思った一冊です。

9歳のオスカー少年はお父さんが大好きだったのに、)。9.11でお父さんを亡くしてしまいます。小さな鍵とブラックという言葉を手がかりにニューヨークの街でお父さんを探すオスカー、そんな彼に待ち受けていたのは…。
オスカー少年の視点で(ニューヨークでは)話が進みます。なので散文的というかあらすじを知っていないと何がおきてるのか分かりにくい。色々な事象や言葉からオスカーの心理を想像しながら読み進んだのだけど、他の時代が入ってきてだんだんこんがらかってくる。でもそれはいいこんがらがりで、突然暴力に襲われた時の人の動揺と悲しみ、いいようのないショックが立体となって心に迫ってくる。オスカーが心の空虚さを埋めるために考えたことは自身の自立にも繋がってゆく、そう感じました。

読んでいて独特の浮遊感、距離感がある。原爆の話や戦争の話しとの距離が分からなくなると話しがばらばらになってゆく。緊張しながら読みました。オスカーの利口さに戸惑った。こんなに頭の回転がいい子はどうすればいいか分からないなぁ。しかし片親がなくなったとき家族では同じようなことを思うんだなと思ったりしました。「お母さんがいなくなればよかったんだ」みたいなことを身近なところでも聞いた覚えがあるので、家族の受けた傷の形というのは同じなんだなと思ったりした。
映画まだなので観にいきたいです。
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き