ピナ・バウシュ「夢の教室」「PINA ピナ・バウシュ踊り続ける命」

映画
03 /13 2012
有楽町でこの二本の映画を観て来ました。朝行って思い出したんだけど、以前この場所にあった映画館で「ベルリン天使の詩」を長い間上映してて暇をみては観に来てました。学生の頃で多分20年以上前、今度は新しい映画館で同じヴェンダース氏の映画を観るんだなぁと、そんなこと思いながら入場しました。

ピナ・バウシュという名前は2010年に耳にして、踊りを全然知らないのにただ観たくて観たくて観にいきました。ヴッパタール舞踊団の「私と踊って」最終日に上のほうの安い席を一つ買って、必死ででかけた記憶があります。先入観がなかったといえば聞こえはいいですが、ほんとに何にも分かってなくて(汗)当時の感想を読み返すとめちゃくちゃなこと言ってます(大汗)それでも感動で興奮しているのは伝わってくる。無知でした、良かったことしか分からなかった。当時からヴェンダースさんが映画を撮影しているという噂は流れていたので今回のこの映画を楽しみにしていました。同時期に上映されているドキュメンタリーも一緒にみました。

最初に「夢の教室」を観ました。十代の男女がピナの指導のもと踊りを造り上げてゆく映画。ピナの名前も知らなかった子供達が身体を動かすのも恥ずかしがりながらも、踊り出してゆく。やがて信頼が産まれ連帯が始まり最後には素晴しい舞台となってゆく。途中でベネディクトさんが「まだ踊りはできていないのに、彼らの真剣な姿に感動する時がある」と(いうようなこと)を言っているところがはっとした。これは子供のもつ力で、若さというか真摯な態度がストレートに伝わってくることを言っているんだと思った。子供の発表会などを観てるといつもこの気持になります。そしてその子よりも自分の子に対してこれを強く感じる。だからベネディクトさんは子供達を愛してるんだなぁと思いました。
子供達の背景にあるいろいろな状況を映し出しながら、初日を迎える日までを追っていく。踊ることを通じて言葉ではなく身体と心でみごとに成長していく様子が映し出されている映画でした。ピナが最初に舞台稽古を見に来たときの様子がよかった。私を怖がらないで、と場をなごませたあと、静かに舞台稽古を見て、鋭く悪い点を指摘する。一部の演技に真剣みのなさを怒った姿は、以前小学生とワークショップをやったときの野田秀樹のドキュメンタリーを思い出しました。踊りを見てもっとホットなイメージを持っていたのですが映像に写ったピナの佇まいにとても引き込まれました。2010年の東京で私が見た「私と踊って」の時にはもういなかったと思うとその時、主演をしていたジョセフィンさんのピナに対する視線が、もう既に見たときには失われていたのかと思うと少し悲しくなりました。稽古を見ながら踊り出してしまうピナの柔らかな笑顔が印象に残りました。


次に「PINA ピナ・バウシュ 踊り続ける命」を観ました。以前見た「都市とモードのビデオノート」や「夢の涯てまでも」を思い出しながら観た。作品によって土、砂、水、木を自在に操り美しい踊りをつむぎ出す様子を3Dで真近に体験できた。汗や腕や身体をたたく音、足のすれる音まで臨場感のある映像に魅せられました。
舞踊団のインタビューは無言で座る団員に声をあてるという手法でベルリン天使の詩のワンシーンのようでした。外に出て踊る踊りはどれも綺麗で(一箇所世界遺産の炭鉱で踊っていたカットがあったように思った)水の光景や森の中、公園、街中とどれも美しかった。「夢の教室」で出てきた舞台や人たちも出てきて、観てて奥行きを感じた。最後のほう水の舞台はすごかった。あんなに大量の水を上から流してるけど排水しっかりしないと大変なことになる、あれだけの水を使う舞台を感じられたのがよかった。石に水をかけるところとか、踊りの一部に日本を感じるところがあった。それは私が日本人だからかなぁ、ピナの踊りが共通するものを持っているからかなぁとおもったりした。

最後の場面は
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を思い出しました。また観に行きたい。
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き