怪物はささやく

ティーンズ
06 /03 2012
怪物はささやく
怪物はささやくパトリック ネス ジム ケイ

あすなろ書房 2011-11-07
売り上げランキング : 22733


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


これ良かったです。今年のベスト本3冊のひとつ。
娘の学校の図書室にお勧めで置いてあって、保護者会のときにいつも私はここの図書館をチェックするのです。学校の司書さんの選書がいつもナイスなので、娘の学校を訪れた時の楽しみの一つです。
中高生の夏の課題図書にもなっています。

イギリスの作家シヴォーン・ダウトさんの書いた原案をアメリカの作家パトリック・ネスさんが文章にした本。ダウトさんは亡くなっていてネスさんが原案を引き受けた、ともうその段階で書いたネスさんの苦労が目に見えるようでした。とても丁寧に原案に忠実になろうと書かれたんじゃないだろうかと読後思いました。感情の一つ一つとりこぼすことのないように、しっかり順々に書かれたように感じた。

コナーの母は長く病を患っています。それによってコナーの心が重くなり、学校でも苛められるようになる。そして毎晩悪夢をみてうなされるようになり、現れた怪物はイチイの木の大男だった。
怪物とコナーの関係、語られる三つの物語、どれも夢が無く救いがないように思える。素晴しいことなんてなにもなく奇跡なんて絶対起きない、なぜこんな辛い毎日を生きなくちゃならないのか…。
最初からくりかえし本書で言われる言葉は四番目の物語は君が(あなたが)語らなくてはならない、というもの。三つの物語を聞いた後、コナーはそして私は物語を語る勇気を得ることができます。
それはどんな物語かって?読んでみると分かります。深夜に読み終わり今朝私も語りました(^^)ここだけの内緒です。

ひとつひとつの物語やディティールから知らない間に力を貰う。それも腹の底にたまってくるような、ずしんと重いもの。理解とかじゃない、同情でもない、共感という軽い物でもなく、それは確かに寓話でありながら手にとってみることのできる目に見えない何かでした。
四番目の物語を語られた後の怪物の言葉がいい。私はここがクライマックスでした。
知ってるこの人私の事しってる!!!(><)って思ってしまう。
あんまり書くとねたばれになってしまうので、書かずに終わります。気になる方は是非読んでみてください。

大好きな銀のロバひとりぼっちのエルフも思い出した。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き