もしもし下北沢

現代小説
09 /17 2012
もしもし下北沢
もしもし下北沢よしもと ばなな

毎日新聞社 2010-09-25
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最近文庫版が出て”父の死をもとに書いた本”と紹介されていたのでばななさんの父に対する死の想いというのがどんなものなのか知りたくて読書しました。
二十代の女の子(子というイメージなのです)が主人公。父が愛人と心中して、母と二人で生きていかなくてはならなくなる。目黒の家を離れ下北沢で生活を始めるが母もやってきて二人で新たに生きてゆく話。
最初想像していた内容とぜんぜん違っていたので、距離をおきながら読み始めた。しばらくしてばななさんの独特な文章を思い出し、ああ確かによしもとばななの小説だなぁと思ったりした。キッチンでは食事の楽しさを王国などで飲食店で立ち働く楽しさを描かれていたけど、それらの要素がつまった小説だなぁと思った。

主人公はほんわりと、でもてきぱきしっかり生きてゆく、ただのほほんと生きているのではなく、のほほんと生きてるように自覚してい生きてるという感じがした。お気楽そうにみえて暗い部分も知っているしそれなりの苦労はある、でもだからこそこの生き方を変えないという哲学のようなものを二十代で持っている主人公がすごいなと思った。

身内を亡くした後の家族の心の葛藤というのは様々あるので、その一つとして読んだ。主人公が時々考えながら逆説的なことを語るのだけど、それに納得できるものとできないものがあって、その違いを確かめたりした。

ただ最後のほうで母との会話で語られているように、日々いやな面くらい面、損している部分を自覚しながら尚前を向き生きてゆくための両親がそろって差し出してくれたものに感謝しているくだりは素晴しいと思った。そこまで素直に(未だに)なれないなぁ(笑)

タクシーの中で「早くつかないかなぁ」と呟く新谷君の言葉に笑ってしまう主人公。既にその時点で超えてます。やはり年上がいいのかなぁ(^^;。そうそう意外とエロティックな話だった。
実際にあるお店がいくつかでてきているので下北沢に行った時は訪れてみたい。昔、前付き合った彼と遊んだところです(笑)今は随分変わってしまったようなので改めて下北沢で遊びたいなぁ(^^)
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き