下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち

まじめな本
10 /25 2012
下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち
下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち内田 樹

講談社 2007-01-31
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娘が現代文のテストで何度も出てきて気になってしかたないといっている本を読んでみました。
2007年に出版された2005年の講演をもとにした本で、読みやすく面白くどんどん読めました。
現代の子供は学びたがらない、学習することに価値を感じなくなっているというもので、そういえば娘も最近よく価値があるかないかということを口にしているなぁと思いながら読みました。
読んだ感想を娘に話それでまたもりあがったりして、家族での会話のねたにもなりました。

バブルあたりから子供を消費にまきこんできてるなと感じていたので、消費を先に覚えてしまった子供の未来というか弊害を実感しています。クリスマスや誕生日に欲しい物がないというのは幸せなことでもあり不幸なことでもあります。しかし子供をみていると、確かにお金がなくてもいきていけてしまう、という様子が分かります。
昔は欲しい物がたくさんあった、今の子供達もないわけではないのだけど、労働をしてまで買わなくても諦めることができる、むしろ自分から進んでなんくせつけてお金を使わないような場面もあって、私達の世代では考えられないようなことがおきています。

そうそう、私もつい「疲れた~」を朝から晩まで連呼してしまうのですが、これもやめなくては(^^;。でも疲れた~っていわないとどっと体が重くなってしまうんですもの。

どの章も面白くうなりつつ読んだのですが、気になるのは章によってちょっと矛盾があったり、親として読むとそんなに色々注文されても困ると感じる部分がありました。
子供のシグナルを見つけ受け止めたくても、今の生活では母親も働かざるえません。近所に親戚や知り合いと共に生きるというのは、正直困ることやトラブルがつきまといます。それでも仕方がない、共に生きてゆくんだとどれだけの人が考えているのでしょう。長男の夫と長男の嫁として姑の隣で次男が近所に住んでいる我が家としては、苦労なんてものではすまされない苦痛がともなっています。金銭面から人間関係の世話まで、作者は傍から見て感動したと言っていますが、それはあくまで第三者の視点です。ひたすらもくもくと死ぬまでそういった苦労を背負わされている長男をたくさん見てきました。そして見る限り長男の苦労をあたりまえのものとして親や兄弟、親戚がお金や良心をむさぼっていることに憎しみさえわいたことがあります。
その上に子育て、まったく世界はしんどいことばかりです。まじめに生きるのがいやになってきます。こういった親である私の気持が子供の世代に影響してしまうのでしょう。
そして親の言葉遣いを子はまねるともありますが、どんなに気をつけて言葉を使っても、子供は使いたい言葉を選んで使います。乱暴な言葉を一度でも聞いたら使ってみたくなるし、赤信号で止まってみせても、たった一度一瞬でも赤で渡ってしまうと子供は覚えてしまいます。それほど子育てというのは緊張を強いる作業と手間がかかります。これ以上プレッシャーをかけられたくないなと、疲れた頭で思いました。
娘はことある毎に私達夫婦を観て「私は子供は絶対産まない」と口癖のようにいいます。どこまで本心かわかりませんが、親がもっと楽しく子育てができれば、状況は変わるのかとも考えました。

二歳にならない子供に携帯ゲームをあたえて、居酒屋で呑んでいるお母さんグループが素晴しいとは思わないけど、お金を気にせず、そっぽむきあわず同じ場所でたのしい時間をすごせたら変わってゆけるのかもしれません。
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き