スポンサーサイト

スポンサー広告
-- /-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

冥土めぐり

現代小説
03 /16 2013
冥土めぐり
冥土めぐり鹿島田 真希

河出書房新社 2012-07-07
売り上げランキング : 36773


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


以前FMでこの小説の冒頭部部分が朗読されてつづきが気になって読書。通勤時に新幹線に乗る年配の夫婦のくだりだったのも一因のよう。電車の中で電車の表現が妙にあっていたようです。
完全に夫に愛想をつかしている妻が心の中で彼を軽蔑しながらも無碍にすることもできずひたすら耐えて旅行に旅立つ。着いた先は保養施設となった昔の高級ホテルで、ここでも主人公の妻は過去を軽蔑しながらも温泉に入ったり、ろくに返事もしない夫に話しかけたりする。ほんとは嫌なのにこんなに私はいやなのに、家族に夫につくしています…というような文章が続く。社会からのいやがらせにも耐え、弟のあざけりにも耐え、母のわがままにも耐え…と延々耐えてる私の述懐が続く。最初はそうかぁと思いながら読んでいたのですが、ずーーっと読んでいると人というのは面白いもので”それって…”っていう気持になる。夫がろくに返事もしないのに意外な部分で自分の事をわかっていたり、何も言えない言わないから続く母親との関係もしかたがないですませている主人公の側に欠点があるのでは…と思えてくる。微妙な人との関係が家族親族という離れられない関係のなかで構築され決定されてゆく。外に飛び出す勇気はなく、だからといってこのままでは自分はいやだ…。ここまで極端ではなくても一度は思うことがあるのではないでしょうか。これでいいって思うことの少ない生き物だからこそ持つ悩みだなぁと思ったりした。
最後意外な展開を予想していたのですが、そんなこともなく静かに終わった(ように私は思った)。ひょっとして世界はもっと違う面からみたらこれは違った事象ではないのだろか…と気付く辺りからが面白かった。

P48怒りを感じると、疲れて眠くなった。ただ重い肉体だけが、自身を維持しようとしていた。


「99の接吻」は母親と女四人姉妹の話。谷中銀座あたりの話なんだけど自分達のことをほんとの下町じゃない下町っ子育ち、と評し本当の下町は浅草や西新井だと書かれてて、がくっとなった。うちの辺りはほんとの下町に含まれてるんだろうなぁ。確かに谷中銀座あたりとは下町は下町でも全然違います。下町にも格があるのかぁ…なのでよく分かりませんでした…(^^;
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。