夜と霧

まじめな本
04 /29 2013
もう月末です。
皆さんGWはいかがお過ごしですか。私は昨日現場に行ってあとは暦どおりのお休みです。…といっても何をしようか(笑)他の家族は予定があって忙しそうです。子供が大きくなると端午の節句もいまひとつもりあがりません(汗)大人しく部屋の掃除をしてましょうか…。

読んだ本

夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録
夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録V.E.フランクル 霜山 徳爾

みすず書房 1985-01-22
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やっと読みました。
家に20年近くあったんじゃないだろうか。自分にとっての課題図書としてずっと本棚の見えるところにおいておきました(別名は飾ってあったともいう)100分で名著という番組でとりあげられ、やっと重い腰をあげたというか、読みたいと思うようになった。
実は何回か挑戦したのですが、最初の解説で挫折してました。収容所の現実を読んでいると気持が塞いできて、読み続けることができなかったのです。今回なんとかがんばって読んでみました。本屋で新書のほうを立ち読みしましたが、新書のほうが読みやすいですね。もちろんこの本もいい。しかし解説が辛かった(こればかりです)歳をとり、遠く近く収容所の全体が自分でも受け止められる心構えができてきたのかもしれません。

読みたいと強く思うようになったのは、人が生きている意味というか生きているうえでの感情の意味というのをもっと深く自分で捕らえたかったから。こう生きてきて思うんですけど、しんどい時はしんどくないことや楽しい事を人は意識的に考え感じるようになる。辛いからこそ辛いと言わない。言えるほうがそれほどしんどくなかったり、限界だという人のほうが限界ではなかったりする。人は黙って耐えていると言葉にすることさえ耐えてしまう。アウシュビッツという特異な場所で起こったことは、きっと当時も今もこれからも、そこにいた人の真実は分からないと思う。でもだからこそ、繰り返し考えなくちゃいけない。分からないことが理解できないことが起こったときこそ、何度も何度も考えなくちゃいけないと思ったからでした。
フランクルさんの実体験から基づく文章は私にとってどれをとっても重いものでした。逆説的な部分が一番心に残りました。開放されても鉄城門の向こうに行くことができない。心にかかった圧力を開放するのに時間がかかったことが最後に書かれていますが、心の傷ということを感じました。

あと小さな規則や日常のささいな出来事がリアルに感じられました。首をつろうとした仲間を助けちゃいけない規則があるから、行動に出る人がいないように皆で気を配るとか、連帯責任で夕食を抜かれた人たちの荒れた心をフランクルが言葉で修復してゆくようす。これ以上ない非道な行いの中にあって、今を生きることの感謝と意味を考えた作者の、究極の生への考え方を聞いたと思いました。

最後のほうはすごかった。そして巻末の写真も、人の行いとは思えない、「どうして」とか「なぜ」読み終わったあとも思う。何度も考えたい。
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き