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先祖になる

映画
04 /29 2013
「希望の国」という映画を観た後で、ドキュメンタリーを観なくてはと、思っていました。「希望のー」はとても良くて素晴しかったのですが、これだけではバランスが自分の中でとれないなと感じていて、震災のドキュメンタリー映画を探して「先祖になる」を新聞で観て観たいと思うようになりました。

ポレポレ東中野で上映されているこの映画を観てきました。陸前高田に住む半分農業半分きこりの佐藤さん、津波から半壊状態の家に住み続け、やがて自分の家を建て始めるまでのドキュメンタリー。最初佐藤さんは気丈に当時を語るけれど、町会や地元の人たち、家族との関わりの中で様々な表情や側面がみえてくる。
この映画観て、90で亡くなった祖父を思い出しました。頑固ででも筋は通ってる、最後まで自分のことは自分で、周りに迷惑はかけたくない、と思い続け動き続けていた祖父。佐藤さんは水さえあれば生きていけると言い、山で木を切り、津波で荒れた土地に蕎麦の種を蒔いて収穫してしまう。
自分の命が長くないと佐藤さんは家を建てたがる。陸前高田の大工の腕のよさを誉め、自分はきこりとしての誇りをもち、ヘルメットも被らず木を切り倒してゆく。新しい街つくりをしたがる行政の人とはおりあいがあわず、頑固な佐藤さんはどんどん話を進めてゆく。

町会での会話、嫁さんと妻との関係、町の若い人たちと近い人の関係、それらを観ているうちに徐々に佐藤さんという人柄が見えてくる。そして陸前高田に住む人たちの気質、誇り、優しさが伝わってきました。実家が陸前高田のお友達がいて、震災前よく実家の話を聞いていたのですが、ああこういう感じなんだと思い出しつつ観ました。「希望の国」は私にとってとても真実味のある映画だったのですが、この「先祖になる」は最初私ににはフィクションに見えました。佐藤さんは家の一階が津波で流されたのに笑ったり冗談言ったり、でも長男が亡くなった時の話をするときは涙をいっぱいためて、骨壷もなかったと咽の奥から搾り出すように話す、その時にほんとうの重みがずしんときました。
最初の「おはようございます」と挨拶する佐藤さんの目の前に広がるのは荒野でその向こうに海が見えて、そのワンシーンだけでも、観てよかったと思った映画でした。
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き

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