わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か

まじめな本
06 /22 2013
わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か (講談社現代新書)
わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か (講談社現代新書)平田オリザ

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現在通っている職場は、今までの職場と全く違いコミニュケーションというものを内外で重視しているところで、自分のコミニュケーションの方法とかみあっていないことを自覚したので、現代のコミニュケーションってどんなんだろうと思い読書。図書館で予約したのは三ヶ月ぐらいまえだったので、当時ほど戸惑ってはいないのですが、まぁとにかく読んでみようと読んでみました。

今の職場は平均年齢が若く一回り以上若い人と仕事をしています。殆どが結婚していず、結婚していても子供がいない、という人たちを上司に持って話をしてみると様々な事がかみ合わず、またずれていることに当初から戸惑っていました。つまり言語が違うということです。おなじ日本語なのに意味合いが全く違っている、また一人で入所したのでこちらが相手にあわせなくてはならず、またそれを客観視して教えてくれる人も居ず混乱しました。今もそれは続いているのですが、改めてコミニュケーションとはなにかと自問しなくてはならない日々なのです。
今まで働いてきた職場とはまた少し違う仕事をしているというのもあるのですが、同じ国にいながら言葉で困るということがなかったので驚いています。で、最初に何をしたかというと、他の社員がどう周りとコミュケーションをとっているかということに注視しました。今までの方法は全く通じなかったので、ひたすら間違いながら模索して今に到ります。で、この本を読んで腑に落ちた部分がたくさんありました。

コミニュケーション能力が高い人が有能なのかというとそうではないのです。ただマナーとして皆が一定の能力を身に着けている(会社では身に着けさせられている)問題(仕事)はそれからなんだと改めて思いました。私は建築士として打ち合わせをして、クライアントの意見を反映させそれを図面化するという仕事に今まで終始してきたのですが、新たな発想で意見・提案をし、それを収斂させてゆくという能力が必要なんだと改めて目が覚める思いで気付きました。相手を見極めまたは見切り、またそれと同じ事を自分にも科す。すごく高度で難しいことで、ぜんぜんできてないんですけど、それらのことに気付いたので気に留めて生きていきたいと思いました。

この本はそのコミニュケーションを学ぶのに演劇はとてもいい教材だとも言っています。確かに人のことを思いやるにはその人(役)になりきる演劇は他者を思いやる心をもつきっかけになるなと思いました。前半には役者の面白いところや才能のある役者について書かれてて面白かった。
いい役者とは”無駄な動き”をさりげなくできる人と書かれています。無意識に無駄な動きをコントロールしている人がうまい役者と言われる、と聞くと好きな役者の好きな演技の部分って無駄な動きのところばかりなのに思いあたります。なんでそんなことするのかなぁ=素敵!と思う、ここなんですね。
そしてこの”無駄な動き”は舞台を重ねる毎に磨耗してゆくのですが、磨耗しない新鮮味を残した”無駄な動き”ができる人が「天才」と呼ばれると書いてあります。で、このあいだTVで野田氏に三谷氏が「この人は相手のセリフをちっとも聞かない」と冗談まじりに愚痴っていたのを思い出しました。天才なんだなぁ。すごいなぁ。

国語を二つの科目にわけたほうがいいという提案も頷けました。国を大事に思う心と母国語を大事に思う心は同じだと思うので、外国語を学ぶのも大切だけど、もっと言葉を子供の頃から大切にする姿勢を身に着けさせてあげたいと思いました。
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き