母よ嘆くなかれ

まじめな本
07 /28 2013
母よ嘆くなかれ 〈新装版〉
母よ嘆くなかれ 〈新装版〉パール・バック 伊藤 隆二

法政大学出版局 2013-06-24
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図書館の新刊コーナーにあったので読書。障害を持った娘の親としての苦悩、自分を赦すところから始まる生き方について書いています。ノーベル文学賞受賞者で平和運動をなさったパールさんの、自分の子供に対する愛情とそれは他の親となんら変わりないこと、そして親として成長しなくてはならない大変さをとても素直に書いています。何度か子供をひどく叱ってしまったことや、順調に生きてきた自分の人生への憧れ恨み傲慢さを率直に真っ直ぐ見て自分の生きる立ち位置を確認している。
娘の障害は決して良くはならないと、覚悟した時の心境、事実を受け入れた時の開放感、それでもまた悩みは訪れるのですが、必死に繰り返し悩みながら生きていることを書いています。
中国で出産し日本に一時旅行に来て、アメリカに渡ったパールさんと娘さんの人生は道は険しく、困難の連続でしたが、一生懸命に道を求め探し、何度も自問しながら成長してゆく課程を息を呑んで読みました。

以前東中野で観た映画「普通に生きる」を思い出しました。

パールさんは施設に預けることを決心し、良いと思われる施設に入れますが、娘さんが環境に馴染めず困っている姿を見て、家に連れて帰ろうと思う。しかし園長から、気持は分かるが娘さんもお母さんも成長しなくてはならない、と言われる。「お嬢さんをありとあらゆるものから守ることはできないのです」映画にも同じような場面がありました。介護を受ける側の覚悟や成長を促していかないと子供も成長できない、また親も手放す決心をし成長しなければならない。ここらへんの流れは特に愛情が深いだけに難しいのだろうなと思いました。心臓病の弟と母は特殊な関係だったのだなと今になって思います。

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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き