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あん

現代小説
09 /30 2013
あん (一般書)
あん (一般書)ドリアン助川

ポプラ社 2013-02-07
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少し前に老子の解説本を読んで、ドリアンさんの代表作として書いてあったので気になって読書。あん、という単純で素朴な題名にも惹かれました。
どら焼き屋をやっている主人公がおばあさんをアルバイトで雇うところから話しが始まります。

とんとんと話しが進み、楽しんでいるうちに物語りは意外な方向に展開してゆきます。ハンセン病という病をあまり知らない知ろうとしていなかったので、その言葉が出てきたときには驚きました。ちょうど先週末に新聞でその病気についての記事があって、まさしく記事で書かれているような出来事がおばあさんの徳さんから語られて、現実と物語の世界がリンクしたような気持になりました。

土曜日の夕刊に載っていたハンセン病患者の語り部の人のコメントに胸がいっぱいになりました。”怨念を怨念で返してはいけない”この一文はほんとうに辛い思いをしたひとの言葉だと思いました。同じような言葉を以前、今は亡き水俣病患者の言葉にもありました。なんだか最近しんどい事ばかりで気持が上向かなかったのだけど、このコメントの一文で、はっとしました。私はこういった辛い人が搾り出すように語る言葉が好きです。好きというのは語弊があるかな、心のある部分を確実に押してくる言葉というのがあります。その言葉によって救われるというか、おこがましいのだけど励まされます。

この「あん」にも後半の言葉は照れてしまうくらい正直な言葉が並んでいます。生きることの大切さを分かりやすく手にとるように親身になって語っていると感じました。
そしてどら焼きがとっても食べたくなる。生きる向きを変えてくれるのが小説であり心に響く物語だなと久しぶりに改めて感じることのできた小説でした。
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き

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