ドストエフスキーと愛に生きる

映画
04 /07 2014
もう一ヶ月以上たってしまったのですが、渋谷で観て来ました。3月5日の夜、上映後に柴田元幸さんの対談があると知り、無我夢中で出かけました。

映画はドフトエフスキーの五作を翻訳したスヴェトラーナさんのドキュメンタリー。とても複雑で激動の時代を生き抜いてきたスヴェトラーナさんが自分の人生を語る場面と、翻訳をしている場面、生活の場面がちりばめられている素敵な映画でした。翻訳の場面って私には想像ができなかったのだけど、彼女の作業はとても静かで厳粛な空気があって、もちろん哲学もあって、凛としたそれでいて穏やかで優しい場所性を感じるものでした。歳をとると人は誰でも素敵になるわけではありません。こんな人になる生き方考え方してみたいなぁなんて思いました。
翻訳という一見理性的な作業をしているようにみえましたが、彼女の溢れる想像力と考える事の絶え間ない努力楽しさが感じられた。こういう人を私は美しいと想う。
アイロンをかけるスヴェトラーナさん、亡き父の形見の腕時計を大切にするスヴェトラーナさん、もう一ヶ月もたっているのに彼女の言葉や立ち振る舞いをよく覚えています。

そして対談は、またさらに面白かったです。柴田さんはとても率直な人でスヴェトラーナさんの訳し方や今の翻訳者のスタイル、そして自分のスタイルを例にあげながら、その相違点と変わらない探究心の源みたいなものを話してくださった(と私は記憶してます)言葉の持つ力と、古くなってゆく言語、それは言葉が生き物であるからという答えを暗喩しながら様々な方法で翻訳の姿を語ってくださったように思います。
時々神経質そうにくっと瞳を見開いて話される柴田さんのお姿はとても素敵でした。

司会の方の絶妙な質問や、映画の補足なども参考になりました。
すっごく得した気持になった映画会でした。(始まる前に白ワインも頂いてほろ酔い気分でこれも得した気持の一つでした)
いい夜だったぁという感想です(^^)
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き