さようなら、オレンジ

児童書
05 /04 2016
さようなら、オレンジ (ちくま文庫)
さようなら、オレンジ (ちくま文庫)岩城 けい

筑摩書房 2015-09-09
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前から読みたいとおもっていた本二冊目(一冊目は「1984」でした)
課題図書になっていた時から気になって図書館で借りたのですが、最初で挫折して文庫になったときに買っておいたのを読もうと思って見えるところにおいて早…という月日を経てやっと読めました。(最近時間があるときはある生活になりました)

最初挫折したきっかけは、導入部分のサリマがシャワーを浴びるシーンで血の着いた作業服をいやだと思っている場面を読んだときでした。血が常時ついた作業を着て仕事をするというのが怖くて(生肉売り場で働いているという描写はまだなかったので、てっきりわたしはこのサリマという女性が毎日血を流す仕事をしているのかと思って怖くなったのです)

こわごわ読み始めたのですが、怖い小説ではなく新しいタイプの小説だってことがわかってきて、あっという間に最後まで読んでしまいました。もっと早くに読めばよかった(笑)新しい土地で第二の祖国を生きる二人の女性の話。そこではいろんな差別があり、劣等感がありなじめない心情がある。でも強く生きていく姿がたよりまくも力強く、繊細ながらも堂々と物語が展開してゆきます。
サリマという女性が英語を勉強しながら自分について語ることばを探し学んでゆく姿がとても素敵でした。英語を習得する難しさと勉強をする喜び、個性の差が生み出す人間性の幅の広さなどを読んでいて感じました。

オレンジは朝日であり夕日の色なんですね。美しいと思う心と自我を確立する心は繋がっていて、またその情感を無理なく流れるように表現しているところがよかった。学ぶ面白さをまた体験したいと思った本でした。学ぶことの尊さを感じる一冊
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き