素顔の新美南吉―避けられない死を前に

まじめな本
05 /13 2016
素顔の新美南吉―避けられない死を前に
素顔の新美南吉―避けられない死を前に斎藤 卓志

風媒社 2013-05
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去年の一月半田に家族旅行したときに買った本、新美南吉が好きで、もっと知りたくて買いましたが、なかなか読めないでいたのをやっと読むことができました。
作者は民俗学者なのですね。新美に関わった人に話を聞いたり、様々な資料を集めて書かれていて、特に女学校の教員時代のことを詳しく知ることができてよかったです。彼の書く童話はとても綺麗で平素な言葉を使って素朴にしかし普遍的な美しいもの(こと)が描かれていてすきなのですが、その人生や生い立ちは決して綺麗なものではなく、また彼の歩んだ青春もたいへんなものだったことが分かりました。
半田の生家や亡くなった離れなどを観てきたので、土地の感じがよく伝わってきました。高校があった安城市は少し離れているのですね。今は桜町小学校になっているとあり、地図でみると駅のほんとに近くで、駅から遠くなってしまった現安城高校はサイトを見ると新美先生という言葉がでてきてて、たった五年の教員生活だったのに、こんなに地元の人に愛されていて素晴らしいなと思いました。
もっと早く読んでいればよかった…と思う反面、この文章が読みにくくていままで読みのがしておりました。作者の主観が入っていて読んでいて全体を通す感じがすくなく、読みながら作者の気持ちに同調しなくてはならず、文章量は少なかったのに読むのがしんどかったです。もっと作者をしっていればすんなり入ることができたのかと思うのだけど、…うまく読めませんでした。そして、なんというか、最後にも書かれていますが、新美さんの作品をたぶんあまりお好きではないのではないでしょか。すみません。わたしはどうも読書をするときは感情を入れてよむので、新見さんの文章を俯瞰しているという意味ではいいのですが、こう内面を想像しにくい解説になっていたようにおもいます。わたしだけなのかもしれないんで、これから読もうとする人はご自身で確認してください。
事柄に関しては同調しつつ作品に関しては客観視しているように思いました。
皇后陛下が「でんでんむしのかなしみ」でお話になられたように、物語はその人の心のなか奥深くに入りいつまでも生き続けるものです。作者のその心の様子を知りたかったです。
女学校教員時代の清書の出来事が興味深かったです。三人の生徒に清書をさせるという行為、今では考えられないけれど、わたしは他に好きな生徒もいたということから、言葉にはならない友情友愛だったのではと、そうだったらいいなと思いました。そこに先生と生徒を越えたそれでいて人間の大切な部分をはぐくんだという感じがしました。
彼の生家はほんとに小さく狭くて、こんなところでご飯食べたのかぁって思ったけど、同時になんともいえない土地のやすらぎを感じました。彼岸花が咲く頃また行きたいなぁ。

2013年8月に読みたいっていってた

今調べたら去年の旅行詳細に語っていませんね(汗、写真もない。ああ、とってもよくて面白かったのに…去年前半すごく忙しかったので書けてなかった。画像探します…ああ
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き