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真鶴

現代小説
12 /17 2006
真鶴真鶴
川上 弘美


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失踪した夫「礼」を思いながら主人公「京(けい)」が何度か真鶴に足を運ぶ話。つきあいのながい恋人の「青茲(せいじ)」。娘と「百(もも)」母の三人で暮らすはなし。百の幼い頃の思い出や、母の俯瞰した視線を感じながら話は進んでゆきます。

とても面白かった、色んな気持ちになった。それでいて川上さんの文章にも酔った。この人の家の描き方が独特で好きです。最後のほうの明るい家のくだりで、似てないんだけど「光ってみえるものあれば」を思い出した。家の中に風がわたる感じがある。

読んでいる間、夏目漱石の小説と森鴎外の日記と村上春樹の小説を思い出した。どこがどうとは…秘密です(笑)。内田百もそうだけど、文学者のイメージがふっと立ち上がってくるときがあります。国語の先生だったからかなとか思うんだけど、こんなことを思うのは私だけだろうなーと思いながら、読んでいました。

それから、近いとか遠いの感覚、軽い深い、愛と憎しみなどの対比する言葉の流れが印象に残った。
読んでいる間生活しながら「あ、これは近いな」とか、「遠いと思ってたけど案外近いな」とか、「近いようでいて遠いな」とか思って一人遊びしてました。
先週観た映画「ノスタルジア」は遠いと思っていた部分が近くて近いと思っていた部分が遠かった。あ、これは悪い例かな。

初期の頃にあった雰囲気もあり、集大成と言われているのが分かる。この欠落感を次回はどう持ってゆくのかなという期待を持ちました。
最後の場面の明るさがどの小説にもない印象をうけた。すごい。
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き

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