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一年中わくわくしてた

イギリスの本
04 /28 2007
一年中わくわくしてた一年中わくわくしてた
ロアルド・ダール クェンティン・ブレイク 柳瀬 尚紀

評論社 2007-03
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「チョコレート工場の秘密」の作者が晩年書いた自伝的短編。十二ヶ月をそれぞれ思いをこめて表現しています。過去の寮生活や子供の頃の体験、悪戯などがおかしく懐かしく描かれ、美しい文章になっています。
「チョコレートー」は映画にもなった児童書ですが、この話かなりブラックです。大人に対するきつい観察眼が垣間見られる物語なので、作者もどんな変わり者かと思っていたのですが、そんなことはなく(笑)、子供の頃に見た鳥や木や動物、花や植物の種類や名前についてよどみなく語っています。その種類の多さ、観察の鋭さにまた違った角度で文章の魅力を感じました。

各章の最後にさらっと書かれている事が印象に残ります。私は何かに熱中している人が好きだ。とか、夏休みの旅行の準備をするのは、若い頃は一年で最高の時間だ。とか、随所に作者の思想と哲学が入っていて、唸ったり頷いたりしました。最後十二月の話は笑った。

子供向けの簡単な短い文章ばかりの本なので、気軽に楽しめます。同じように自伝的小説を書いたミルンの書き方と対照的なのが面白い。そしてそんな二人が十代の半ばで雑誌パンチに投稿し掲載されたというのも面白いなぁと思いながら、イギリスの男性作家の個性について考えました。
大人への辛らつな物言いや、社会に対する嘆きも変わっていなくて、ダールさんらしいなぁと思いました。
この本はロアルド・ダールのシリーズ最後の20巻目の本なので、他にも読んでみようかなと思いました。

訳者のもぐらとの対談の後書きも面白い。退屈しないで読めるようになっているところがいいです。

人生のモットーがいい
"わがロウソクは両端から燃える 朝まではもつまい
それゆえ敵に味方に照り映える愉しき光の舞い"
戦争を体験し、生死の境をさまよった彼の心のあり方が分かる一文です。
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月夜野

東京下町在住・本・建築・ハチロク好き

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